プログラムのご案内
	演題募集も無事終了いたしました。この間JACCT事務局はもとより関係各位には多大なご尽力を賜り、まことに有難うございました。おかげをもちまして今回は2日間のPCIライブデモンストレーションに加えメディカル288題、コメディカル88題の発表が予定されています。皆様の熱意を無駄にすることなく、本会がより意義深いものとなるようプログラムを作成いたしました。不慣れなうえ、地方での開催ということで不行き届きな面も多いかと存じますが、ご容赦のほどよろしくお願い申し上げます。以下に今回のプログラムの概要と、その見所の一部を紹介させていただきます。 　今回のメインテーマは、本邦におけるDES初年度の経験を共有しあう意味からも『Real WorldのDES』といたしました。抗血小板薬の問題は積み残されたままですが、それをあざ笑うがごとく、この一年でDESは急速に浸透いたしました。J-Cypher registryを始め様々な観点からの報告が各セッションで予定されています。この点については本会でじっくり聴講いただき、その動向を肌で感じ取っていただきたいと思います。DES植込みに際しての各種テクニック、IVUSやDebulkingの有用性、DES再狭窄のメカニズムについては国内外の経験豊富な講師によるUpdateな講演を企画いたしました。PCIライブデモともどもお楽しみ下さい。 　DESが如何に進歩しようと、冠動脈バイパス術が不要になるとは考えられません。しかしながら適応病態はもとより、その教育体系をも含めた変化が起きつつあることは事実です。学会最終日の午後に予定されているパネルディスカッションでは、上田教授（名大胸部外科）のお世話のもと、当世を代表する冠動脈外科医にご参集いただきます。内科側コメンテーターをまじえ、今後の虚血性心臓病治療につき忌憚のない意見が繰り広げられることを期待しています。学会参加者がそろそろ家路につく頃かと心配しておりますが、多忙な心臓外科医に呼びかけるにはこの時間帯である必要があったことをご理解ください。また多少時間的にバッティングしますが別の会場でもバイパスvs PCIをテーマとした症例検討会を予定しています。今が旬の一線の臨床医からすばらしく教育的な症例が用意されました。せっかくの機会を逃すことなく最終プログラムまでお付き合いいただき、本学会を堪能していただければ幸いです。 　さて今回より新たに取り入れた試みを紹介いたします。まず学会初日の冒頭に昨年のJACCT4にて行われたライブデモ症例の経過報告を企画いたしました。その場限りの結果で終わっていた従来方式では長期的視野にたったPCI戦略の妥当性が判断できない不満がありました。また術後に発生しうる種々な合併症に対する配慮も、実際の臨床では大切なことです。そういった観点から本セッションを前会長の多々見先生にお願いしました。第２点としてCall for Cases Sessionを新設いたしました。どんなに貴重な発見や工夫があっても症例報告というと注目されることも少なく、そのまま埋もれてしまう傾向にあります。そこで今回はEuro-PCRにならい、臨床経験豊富な複数の審査員のもとで口演いただき、厳正な審査のうえ顕彰することにいたしました。審査委員長は2004年度のEuro-PCRで最優秀賞を受賞された井上直人先生（京都第二日赤）にお願いしました。第３点としてプログラムのバッティングに伴う聞き逃しの解決策として一部の教育講座、講演についてはDVDに記録し希望者に配布できるよう準備をすすめています。また前日のものについてはその一部を専用の部屋にてビデオ放映いたします。口述の一般演題については、ポスター討論は設けませんがスライド原稿をポスター化して会期中展示いただくスペースを設けました。メディカル・コメディカルとも演者の皆様にはご協力よろしくお願いします。 　次に強調すべき点として、今回は末梢インターベンションをクローズアップしました。DESにより再狭窄を克服したCardiologistの次なる標的は末梢となるかもしれません。末梢インターベンションに最も適した術者は複雑なPCIのノウハウに精通したCardiologistであることは世界的にも認知されています。今回は心腎連関として注目されつつある腎動脈狭窄のシンポジウムを組みました。本当のところはまだ何も解っていない領域に本気で足を踏み入れてみようではありませんか。なおこのセッションの開催はひとえに岸和田、小倉の両横井先生のご尽力によるものであることを申し添えておきます。 　JACCT事務局のご尽力により昨年に引き続きタウンホールミーティングが開催されます。ここではNew Deviceの認可に伴う諸問題が行政、企業、医師それぞれの立場から論じられます。今回はDESの治験でご活躍中のDr. Krucoffの参加も確定しており、この方面に興味のある方々にとっては必見の価値があります。 　急性冠症候群に対する取り組みもまた着実に進んでいるようです。シンポジウム“より良質な冠再灌流を模索する”以外にも興味深い演題が多く見うけられました。また現在のトピックスである不安定粥腫の診断と治療についてはパネルディスカッション以外にもランチョンセミナーにて積極的に取り上げました。不安定粥腫を適確に診断し、心筋梗塞の発生を未然に予防する。夢物語ではなくなりつつあります。一方、熱気がやや冷めた感のある再生医学ですが、着実に進化しつつあるであろうこの分野の現状につき室原教授（名大循環器内科）に解説をお願いしました。この方面の飛躍的な発展を期待しつつ、知識をUpdateしようではありませんか。 　PCI治療に合併症はつきものです。デバイスの開発とともに新たに出現する新しいタイプの合併症とそのbail-out。この問題については初日に予定されている延吉名誉理事長の特別講演をご注目下さい。 また昨今の医療を取り巻く環境には厳しいものがあり、敢えて“裁判例から見た心血管カテーテル事故”についての講演を医療事故専門の弁護士に依頼しました。身につまされるかも知れない話を、気を引き締めて聴講しようではありませんか。 おまけとして、タイムリーにもCRTのOTWリードが認可され本邦でも近々使用可能となりました。 学会開催時期にあたり、Dr. Worleyの講演は本邦初の本格的なOTWリード植込み法の教育講座となる模様です。 　チーム医療が大切な心血管カテーテル治療分野においては、コメディカルセッションの充実は学会の使命でもあります。今回も学会発表に加え、Updateな教育講座、講演を企画し、参加いただく方々に十分満足いただけるよう配慮いたしました。高学歴化のなか、この分野が今後ますます発展することは先行する欧米事情を見ても明らかです。しっかりとした体制作りの礎となりうるような、積極的な参加と活動を期待しております。 　学会開催時期の岐阜市は蒸し暑く、また今年は万博や世界ボート選手権等多くの催し物で混雑が予想されます。しかしながら、夜ともなると金華山の頂にライトアップされた岐阜城、長良川の清流に浮かぶ鵜飼舟そして柳ケ瀬と、学会の疲れを十分に癒してくれる街でもあります。また北に足を延ばせば世界遺産の白川郷、日本三大名泉の下呂、天領地の飛騨高山があり、名所旧跡にもことかきません。多数の会員の皆様のご来訪をお待ちしております。
	第5回日本心血管カテーテル治療学会学術集会 　会長 曽根孝仁（大垣市民病院）

	2005.09.22	Call for Cases 優秀演題を掲載しました。
	2005.08.11	プログラムを更新しました。
	2005.08.10	交通アクセスを更新しました。シャトルバスのご案内を掲載しました。
	2005.08.08	日程表を更新しました。

第5回学術集会事務局

第5回学術集会事務取扱